蔵書-懐徳堂関係

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古今通 一冊

【懐徳堂関係】

古今通 一冊

帙題箋には「古今集仮名序註」とあり、たしかに古今集序の注釈書であるが、内容は五井蘭州による古今集注釈書「古今通」(五井蘭洲自筆本系統)の序の部分の写本である。末尾に「宝暦酉の年正月洲菴しるす」とある。ただし洲は洌の誤り。洌庵は蘭州の別号。五井蘭州は18世紀前期の大阪の儒学者で町人学問所懐徳堂の確立に貢献。儒学者でありながら、契沖以来の和学にも造詣深く、「古今通」はその代表、他に「勢語通」(伊勢物語の注釈書)が知られる。江戸後期書写。