世界のスクールソーシャルワーク

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2.アメリカにおけるスクールソーシャルワーク

ホリスティックアプローチ

背景

 アメリカでは、子どもの就労をめぐる問題には、移民家庭の問題が背景にありました。1981年から1900年の10年間の移民の数は、約369万人でし たが、1901年から1910年の10年間は、その2.3倍にあたる約880万人に増加しました。文化も言語も異なる移民は、学校教育を受ける環境にな く、不就学状態となっていました。

開始時期

 州により、活動の開始が異なるが、主にニューヨーク、ボストン、ハートフォードにおける活動が代表的であるとされており、それぞれ1900年代前半に開 始されたといわれています。それぞれの都市におけるスクールソーシャルワーク活動の開始は、学校雇用ではなく、セツルメントハウス、女性教育協会などの教 育以外の団体の雇用でした。教育委員会雇用となったのは、1913年のニューヨークにおいてでした。

役割

 スクールソーシャルワーカーの役割は、特別支援教育の影響を大きく受けています。1975年に全障害児教育法(P.L.94-142)が制定され、特別 支援を必要とする子ども一人ひとりに対しての学際チームにおけるアセスメントが主な役割となっています。近年の動きとしては、特別支援の子どもだけに限ら ず幅広い介入が求められており、予防への取組みが注目されています。

参考資料

Huxtable,M.,& Blyth,E.(Eds).(2002).School Social Work Worldwide.Washington DC:NASW Press.
日本学校ソーシャルワーク学会編(2008)『スクールソーシャルワーカー養成テキスト』中央法規

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