世界のスクールソーシャルワーク

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4.北欧におけるスクールソーシャルワーク

学校の協働における専門職

背景

 北欧諸国における教育は、識字率の増加に関して、関心を持つことよりも、生徒が身体的・社会的に健康で過ごせるように、福祉サービスを充実させようとし ていました。20世紀のはじめの10年は、学生寮の建設、学校の調理場の設置、そしてサマーキャンプの企画などといったさまざまなサービス提供が行われま した。その後、学校における健康サービスの増加に伴い、心理士やスクールソーシャルワーカーの役割が、注目されるようになりました。

開始時期

 はじめてのスクールソーシャルワーカーは、1940年代にノルウェーとスウェーデンにおいて、任命されました。スウェーデンのストックホルムでは、高等 学校において、ソーシャルワークのポストが用意されました。それは、自治体と親組織の主導により実現したものです。1950年代の終わりごろまでには、ス クールソーシャルワークサービスは、義務教育における学校において、提供されるようになりました。

役割

 主なスクールソーシャルワーカーの役割は、北欧諸国において類似しています。その役割とは、個人・集団・組織レベルにおいて、ケースワーク、グループ ワーク、コンサルテーション、そして組織の変革に向けた活動を行うことです。かつては「困難な子どものケース」に関して、教師が、スクールソーシャルワー カーに依頼し、ワーカーが、直接支援を行うことが多かったのですが、現在は、サポートやアドバイスなどのコンサルテーションを、教師に対して行うことが多 くなっています。

参考資料

Huxtable,M.,& Blyth,E.(Eds).(2002).School Social Work Worldwide.Washington DC:NASW Press.

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