世界のスクールソーシャルワーク

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5.ガーナにおけるスクールソーシャルワーク

将来に向けての展望

背景

 長い間、植民地時代が続いたガーナでは、飢え、貧困などの問題に加えて、植民地支配による奴隷貿易による被害を大きく受けていました。それに伴い、ガー ナにおける伝統的家族システムが崩壊し、旧来、対処していた方法では解決できない新たな社会問題が、現れるようになりました。家族への支援が、大きな社会 問題のひとつとなっていました。※ガーナは、イギリスの旧植民地であり、1957年に独立した国です。

開始時期

 スクールソーシャルワークは、主に3つの集団の活動に起源を持っているといわれています。それは、キリスト教伝道師、ボランティア機関、そして部族集団 です。これらの集団は、家族の必要とするさまざまな慈善行為を行いました。3つの集団は、ソーシャルワークを開拓し、植民地政府に対して、サポートを受け られるように積極的に働きかけました。そして、1940年には、私営の機関ではなく、公的機関による雇用が始められました。

役割

 スクールソーシャルワーカーは、主に4つのサービスを行っています。これらは、(1)社会サービスを学校の子どもに提供すること、(2)社会サービスを 教師や教師でない学校スタッフに提供すること、(3)家庭と学校との間の協力関係を開発すること、(4)コミュニティの機関とPTA(parent- teacher associations)との間に、パートナーシップを構築することです。現在では、予防に向けた取組みが行われており、例えば、PTAの活動において は、親、教師、そして子どもが活用できる予防に向けた情報、スキル、サービスを提供できるように活動を行っています。

参考資料

Huxtable,M.,& Blyth,E.(Eds).(2002).School Social Work Worldwide.Washington DC:NASW Press.

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