実践者と学生の合同セミナー開催報告

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2011.07.30 公開講座 … 東日本大震災への支援活動から学ぶ

東日本大震災では、高齢者や障害者およびその家族、福祉や医療機関、それらの職員も、深刻な被害を経験しました。現地では、依然として厳しい状況が続いています。
今回は、東京や大阪から現地入りして支援活動を経験された福祉職等をお招きし、現地で起きたことや、展開されている様々な活動の実際を、視覚的な資料もお示し頂きながらお話し頂きます。
今回の震災によって、福祉制度も含め、私たち社会のあり方全体が根幹から問い直されているように思われます。
福祉職、福祉職を目指す学生、関心を持つ市民など、多くの方々にとって学ぶことの 多い会になると考えています。ぜひ、ご参加下さい。

主催:大阪府立大学人間社会学部
大阪府立大学地域連携研究機構 地域福祉研究センター
大阪府立大学社会福祉学会

日時:2011年 7月 30 日(土)14 : 00 ~17 : 00(13:30より受付)
会場:大阪府立大学 学術交流会館 多目的ホール(定員 200 名)

プログラム
被災地支援の活動報告
1.松友 了 さん(社会福祉士事務所・早稲田すぱいく)
岩手県陸前高田市等における障害者支援活動(3/28~4/2)
2.吉本良一 さん(大阪府立砂川厚生福祉センター)
宮城県南三陸町における地域包括支援センター業務の支援活動(5/11~15)
3.所 正文 さん(堺市社会福祉協議会)
震災直後の災害ボランティアセンター立ち上げと継続的な後方支援活動
4.府大関係者の報告
(1)松居 勇 さん(大阪府立大学学生センターボランティアセンター)
府大のこれまでの対応と今後の予定
夏期休暇中の学生ボランティア派遣(岩手県遠野市、宮古市等)等
(2)小倉あゆみ さん(人間社会学部 3 年)
宮城県石巻市等でNPOが行っている支援活動に参加した社会福祉学科の学生の経験(3/29~4/2)

パネルディスカッション
司会 : 小野 達也 准教授(大阪府立大学人間社会学部)

具体的な内容はこちら
http://opu-collabo.com/admin/document/2011_07_30.pdf

…写真からみるシンポジウム

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大阪府立砂川厚生福祉センター 吉本良一さん

… 参加者の声(学生)

●学んだこと
・被災地の様子・現状・支援する上での問題点
・現場の様子がイメージつきました。自分に何ができるか、を考える必要を強く感じました。
・被災地においてのボランティアの実態
・社会福祉協議会といっても、地域によって扱う内容に特色があるのだということが、初めて学んだことでした。
・支援活動の課題や被災者の方々とのコミュニケーションのしかたを知ることができてよかったです。
・行政の取り組みだけでなく、学生でもニーズ調査やアセスメントなど行えるのだとおどろいた。専門職のケアが不十分→専門職として働いている人にもケアやサポートが必要なんじゃないかという視点から見えてくるもの、ケアの充実につながるヒントがあるんじゃないかと思った。
・地域包括支援センターが重要な役割を果たしたということを初めて知った。

●感想
・実際に現地に行って支援された方の話が聞けてよかったと思います。また、学生の私たちも適切な場所と時期であれば被災者支援ができることも感じられました。
・いろんな立場からの支援を知れて、有意義な時間だった。
・色々な立場からの報告から被災地の支援がみえました。
・震災の被害を改めて見ると、被害の現状がどれ程悲惨なものかを感じました。その際、すぐに対応した人々の行動力は見習うべきことだと思います。
・現地の状況、取り組みを聞いて、最近はあまりテレビなどで現地の状況等を知ることができないので、実際に取り組んでいる方々の話が聞けて良かったです。
・いろんな内容がつまっててよかったです。時間の都合で急いでの発表だったのが少しもったいないと思いました。
・ソーシャルワーク演習2の授業内でも被災地支援の活動を聞いたが、今回の報告をきき、更にいろいろなことを知ることができてよかった。
・社会福祉士の仕事、援助職としての大切な、人との関わり方がパネルディスカッションで学べて、将来に役立つと思った。
・自分が学んでいる教育学、哲学、今まで働いてきた経験(医療・保育)から、何が自分はそこでできるのか、考えていきたいと思いました。どのように生きていくとよいのか考えていきたいと思います。

… 参加者の声(一般の方)

●学んだこと
・社協、府立大学の支援活動の取り組みについて
・アセスメントをするだけでなくそれに対して返せるものをきちんと考えていかなければならないこと ピンポイントの援助の重要性を改めて認識しました。
・新しいニーズを把握し、新しい社会資源を作り上げようとする情熱

●感想
・テレビや新聞ではわからない実態を知ることができた。非被災地にいる者として何ができるか、何をすべきかを考えるべきなのに、時間の経過とともに関心が薄れてしまわないように1人1人が意識すべきだと思う。
・TVだけではわからなかったこともわかりました。
・援助者としてのかかわり方をもう一度考えていきたいと思います。
・様々な立場からのお話をきくことができ、非常に興味深かったです。フォーマル・インフォーマルのサポートの組み合わせの大切さ・必要性を感じました。
・府大の学生さんがボランティアに参加され、まじめに取り組まれている事が嬉しく、また、いろいろ気付かされました。
・5月に岩手県の包括支援センターの後方支援に行きました。他の支援状況も聞いて経験したことのふりかえりと今後の活動にいかしたい。
・もし、天災がおきたら、自分たちはどのように動けるかというイメージを話し合いたい。
・自身もこれから具体的に活動を始めようと思っているので全てのことが参考になりました。