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牧岡省吾

人間社会システム科学研究科

 

 古代より連綿と続く人類の知の営みの中で学問は次第に細分化され、現代では文系/理系という区分が当たり前のように感じられるまでになってしまいました。学術研究の専門化それ自体は方法論を洗練させるために必要であり、今日の高度な研究は専門性に支えられている部分が多々あります。しかし人類の持続可能性に疑問符が突きつけられている現代において、専門化された知を俯瞰、横断し、現代の複合的な問題に取り組む新たな知の視点を構築することが求められていることも確かです。
 このような時代の要請に応えて、2012年より、大阪府立大学の学士課程は分野横断的な学びを実現する学域制に移行しました。移行後最初の卒業生の進学に合わせて、現代システム科学専攻を2016年4月に設置し、これと同時に、人間社会学研究科を人間社会システム科学研究科に名称変更しました。人間社会システム科学研究科では、文理の枠組みを超えた学術の領域横断的な融合によって、現代社会の諸課題を深く理解し、持続可能な社会の実現に貢献する実践力を備えた人材を育成します。
 これまでに人間社会学研究科言語文化学専攻・人間科学専攻・社会福祉学専攻が培ってきた教育研究は、すべて新しい研究科に引き継がれます。また、それ以前の府立大阪女子大学、大阪府立大学総合科学部、同社会福祉学部の伝統も、しっかりと継承されています。新しい人間社会システム科学研究科のスタッフと学術研究の「厚み」は、ここまでのページをご覧いただければ一目瞭然と思います。これら3専攻に現代システム科学専攻を加えた人間社会システム科学研究科は、関西の国公立大学の中でも有数の幅広さを備えた研究科となりました。この研究科では、自らの専門的な研究に取り組みつつ、授業の中で他の専門領域の院生と意見を交わし、領域横断的、俯瞰的な見方を獲得していくことができます。
 また大阪府立大学には「知の出会い」に適した環境があります。この大学は、総合大学としての陣容を備えつつ、ほどよい大きさに収まっています。そして学域や研究科の枠を超えて交流を行う気風が培われてきています。キャンパスは緑豊かで、落ち着いて研究を進めることのできる雰囲気があります。
 「知が出会うところ」人間社会システム科学研究科で、みなさんをお待ちしています。

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