女性学研究センターの設立と歩み

大阪府立大学女性学研究センターは、性差別のない、だれもが対等に生きることのできる社会の実現をめざして活動しています。女性学、および大阪府男女共同参画推進条例にもとづいて男女共同参画に関する総合的な研究を行い、国内外の研究者とのネットワーク形成の場としての役割を担うとともに、大阪府立大学・大学院における女性学・ジェンダー学教育を担当しています。

本研究センターは、2005年3月まで大阪女子大学の研究機関でした。大阪女子大学は、日本では早い時期(1982年)に女性学の授業を始めた大学です。その後、女性学の授業のスタッフが中心になって女性学研究資料室を開設し(1990年)、さまざまな研究を展開するとともに図書・雑誌資料の収集を行いました。その成果に基づき、1996年に現在の女性学研究センターが設置されました。

その後、2005年4月に大阪女子大学が大阪府立大学と統合されたことに伴い、大阪府立大学人間社会学研究科の研究機関となりました。2011年4月の組織改正に伴い、大阪府立大学地域連携研究機構のセンターに位置づけられ、2015年には人間社会学研究科、2016年には現在の大阪府立大学人間社会システム科学研究科の研究機関になりました。

本研究センターは、学生を対象に女性学・ジェンダー論関連科目を開いています。また年間を通じて、一般市民を対象にした女性学講演会や公開講座、研究者の集まりであるコロキウムを開催し、それらの成果をまとめた論集『女性学研究』や女性学講演会記録集(デジタル媒体)などを刊行しています。また、国内外の諸大学との交流など、国際的な共同研究の推進をめざしています。ここを拠点として行われている女性学・ジェンダー研究とジェンダー教育は、本学の誇る特色の一つとなっています。