設立趣旨

上方文化研究センターの設立と活動

上方文化研究センターはもともと1999年4月、大阪府立大阪女子大学に設置されました。それは大阪女子大学が堺という古来より摂津・河内・ 和泉の要の地に位置し、あわせてそこが国際的に開かれた都市としての伝統を有し、南大阪に広がる豊かな後背地を結び付け、一体のものとして歴史・文化・自 然を育んできた地域的特性を、全体として「上方文化」ととらえ、その地域により密着した教育研究を推進し、社会に寄与することを目的に設置されました。

2005年4月に大阪女子大学と大阪府立大学は統合しましましたが、このセンターの設立趣旨はまったく変える必要はなく、むしろ新大学の目標の一つとして掲げられた地域貢献に向けて、その役割は重要度を増したとさえ言えます。2006年3月にセンターは大阪府立大学大学院人間社会学研究科の附置研究施設 として位置付けられました。それとともにセンターは2005年4月から4年間にわたる文部科学省の支援補助事業「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(略称:現代GP)に採択された「地域学による地域活性化と地域人材養成」を「堺・南大阪地域学」の構築と位置づけ、その企画運営母体として活動してきました。大学・地域住民・自治体・産業界、また外国の地域研究者を招いて、さまざまな講演会・研究会・シンポジウムを積み重ね、それらの成果を「堺・南大阪地域学」という授業を通して教育に生かし、また産官学民が一緒に地域学を作っていく場として「フォーラム」を定期的に開催しました。

上方文化研究センターは以上のような活動を踏まえ、今後いっそう地域の文化に対する深い認識と、それを相対化しうる広い視野に立つ「知」の発信や地域活性化のための文化情報拠点として機能することをめざしています。センターの活動は次のような内容からなっています。皆様方の積極的なご参加とご支援をお願い申し上げます。

●上方文化に関する文献・資料の収集
●上方文化に関する学術的な研究と教育
●上方文化に関する研究成果の公開(『研究年報』の刊行)
●上方文化に関する講演会等の開催
●「地域文化学」(授業公開講座)の企画運営
●堺都市政策研究所との連携(堺学シリーズ講演会の開催など)