イベント・シンポジウム情報

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2009年度コラボレーション研究会

■ 2009年度

第1回(平成21年6月25日)『ホリスティック・ケアを考える』

講師 吉田 敦彦氏(大阪府立大学)
内容

心理療法では、症状がrealizeしているものについていく
対人援助の際、まきこまれ、ほどよい距離をとって関わることの難しさ
2人関係では、自分の生き様が全部出る
様ざまな人々の“やわらかい補完関係”
俯瞰と凝視
ホリスティックな見方について

第2回より学内GP「教育系キャリアコラボ創生プロジェクト」と発展的に共催
目的:教育・福祉・心理の協働ができる人材養成を実践現場も視野に入れながら、大学教育レベルでの検討を開始すること。

第2回(平成21年10月22日)
『心理コースのカリキュラムからコラボの可能性を図る』
講師 川原稔久氏(大阪府立大学)
内容1.臨床心理士を取るためのカリキュラムについて
2.学部での心理教育カリキュラムについて
3.社会福祉でのボランティア含めた社会福祉士養成カリキュラムについて
第3回(平成21年12月18日)
『地域と学生をつなぐ起業化活動~学生教育の視点から~』
講師 武田丈氏(関西学院大学)
内容1.社会起業とは
2.社会企業能力
3.現行の社会起業学科のカリキュラムフロー
4.関西学院大学人間福祉学部社会起業学科における「CASA」プロジェクト
5.応用教育(起業プラクティス)の概要
6.社会起業コンペへの参加
7.本取組の実施体制
8.本取組終了後のカリキュラムフロー
第4回(平成22年2月10日)
『高等教育におけるインタープロフェッショナルエデュケーション(IPE)の取り組みとその課題~埼玉県立大学における”実践”より~』
発表者 新井利民氏(埼玉県立大学)
コーディネーター 山中京子(大阪府立大学)
内容1.なぜ、IPEなのか
2.埼玉県立大学におけるIPEの開発
3.埼玉県立大学のIPEの実際
4.IPEは学生に何をもたらすか?
5.IPEは地域に何をもたらしうるか?
6.広がるIPEのネットワーク

参加者の声

IPEの可能性について学ぶことができ、とても良かった。多様な専門職が共通の目標を持てた時に大きな力を発揮することを知り、非常に面白いと思いました。ありがとうございました。(教員・女性)

専門職の連携が強調されているため、チームの中には専門職者しかいないと思いがちですが、実は患者もチームの中にいなくては、良いチームが成立しないという点に新しく気づかされました。(学生・女性)

自分の専門性に気付くあるいは見つめ直す、考える良い機会ではないかと思います。(学生・女性)

第5回(平成22年2月14日)
『地域特性をふまえた、子ども支援施策づくりと、実践の連動』

共催:大阪府立大学学内学会・社会福祉学セミナー)

午前の部:講演 泉千勢氏(佛教大学教授・大阪府立大学名誉教授)
午後の部:パネルディスカッション
山田睦美氏(箕面市教育委員会)
久山修司氏(尼崎市こども青少年局)
中野澄氏(大阪府教育委員会)
コメンテーター 峯本耕治氏(長野総合法律事務所 弁護士)
コーディネーター 山野則子氏(大阪府立大学)

内容

午前の部:『保育研究から見えてきた、子育て支援施策および実践の諸課題』
午後の部:パネルディスカッション
『次世代育成(スクールソーシャルワーク事業を含む)、実践から政策へ、政策から実践へ』

~2009年度 社会福祉学セミナー
「地域特性をふまえた、子ども支援施策づくりと、実践の連動」~

 アメリカ・イリノイ州におけるスクールソーシャルワーク養成と実践に関する調査研究のため、2008年3月3日よりイリノイ州を1週間訪問しました。

参加者の声

いろいろな立場からのお話が聞けてよかったです。政策を作り出す立場の方の努力、ネットワークのことが学べました。 (職業・性別記載なし)

教育も福祉も個々の人間の努力だけでなく、様々な立場の人間がいかにネットワークを作って関係を深めていけるか、いかに協力体制を作って対応できるかがカギだということを教えていただいたことです。

教育と福祉の視点の違い。時々対立することもあるというのは初めて知ったことでした。あとから補足で発言された西田先生の、「貧困という社会状況をより明 確にすべし」というご意見もなるほど、と思えました。日本は豊かだと思い込んでいる人は多いですが、社会状況として(あるいは政策的に)貧困が大きな問題 であることはもっと強調されていいことだと思います。(教員・男性)
福祉と教育の連携による成果・課題・方策を深めたい。 (指導主事・男性)

3人のパネラーのテーマが独立しているような気がしていましたが、それぞれの話を聞き、こどもの権利を基盤 としてその上に学校と福祉をスクールソーシャルワーカーがつなぎながら、全体を行政が条例化することで、統合していくというひとつのモデルを気づかせても らいました。(大学教員・男性)

取り組み内容に「教育と福祉」の連携という共通課題を持ちながらも、いろんな視点からのアプローチがあってよかったと思う。 (市職員・女性)

地方自治体における取組みといった視点からお話が聞けてよかったです。(学生・女性)

丁寧に条例、プランを作る行政もあると分かって希望が持てました。(教育委員、市民 ・女性)

教育と福祉の連携がなければ、子育ちを支援することって本当にむずかしいです。 今日改めてお話をお聞きして、その大切さが分かりました。ありがとうございます。(スクールソーシャルワーカー・女性)

箕面市の取り組みは、教育部局に子どもサービスを統合しようとする諸外国ですすめられてきている新しい取り組みで、 日本でもこうした動きがでてきていることを実感しました。(大学教員・男性)

行政の取り組みの背景を知れたことは良かったです。 研究をされている先生とのつながりを持ちながら、新しい政策を展開されており、地域の現状を分析しながら、 次に取り組んでいけたらと思いました。
福祉と教育が一緒にと言われるが幼保の進まず立場の違いなどがあり、文化の違いのお話があり、 なるほどと今後の進め方のヒントになりました。(子育て支援課 行政・女性)

施策を作ることの意味の大きさ、時間をかけ調整し、合意を得た施策(施策を作るだけではなく、策作を作ったあとの実行性に重点を置かれていること)のコンセプトの素晴らしさを感じた。今後の展開も期待する。(児童家庭相談員・女性)

先進的な取組、情報をタイムリーに提供いただけることが、たいへん有り難いです!(スクールソーシャルワーカー・女性)

教育と福祉の間に立ちはだかる高い垣根を「子どもの育ち」を「守る」「支える」という視点からかたちをつくるプロセスが聞きたかったのですが、聞いてみて、支援がはじまってからのお話がききたくなりました。 (家庭児童相談室・女性)

SSW・CSWの内容、特に教育・福祉の連携がようやくスタート。子供の教育を根本的に見直す中で家庭環境が子供に大きく影響することで各々が一体となって進める必要性が 一歩進んだ事。((元)民生児童委員、子育て支援員・男性)

福祉と教育の一本化の必要性を明確に示して頂き、大変参考になりました。特に学校で具体化するこどものしんどさは家庭に起因している事が多く、そこの支援は「福」「教」の連携が不可欠だとあらためて感じました。(市の児童福祉担当・男性)

・実際に、スクールソーシャルワーク事業を進めておられる方々から話を聞けたことがまず嬉しかった。
・スクールソーシャルワークについて興味はあるが、所属大学内だけでは、情報がほとんどない状態でここに来たのだが、来て良かったと本当に思った。 (学生・女性)

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第6回(平成22年3月3日)
『スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの協働、その実際』

発表者 金澤ますみ氏(大阪府スクールソーシャルワーカー)
辻麗子氏(大阪府スクールカウンセラー)
コメンテーター 川原稔久氏(大阪府立大学)
コーディネーター 山野則子氏(大阪府立大学)
内容

『スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの協働の可能性』(金澤氏)
『スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの協働、その実際』(辻氏)

参加者の声

実際の事例を通して、スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの協働的な支援について話を聞くことができたこと、また、その支援を通して感じたメリット等について知ることができたことが大変参考になりました。
参加されていた方々も学生を始め、様々な職種の方がおられ、視点を変えたコメントを聞けたこともありがたく思いました。辻さんのコメントの「頭の柔らかい 先生・・・」に関して、初任者研修等で生徒指導をテーマに扱う際、連携という視点で、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの活動を紹介する というのも、一つの方法かなと思いました。(指導主事・男性)

スクールソーシャルワーカーの方がどのようなことをするのか、とても漠然としかわからなかったのですが、 今日、事例を通じてお話を聞くことができました。教委の方や、スクールカウンセラーの方などの質問をうけたスクールソーシャルワーカーの方、スクールカウ ンセラーの方の返答を聞いて、一層関心が深まりました。(学生・女性)

スクールカウンセラーもスクールソーシャルワーカーも学校というひとつの社会に入っていくのだから、専門の知識をただ使っていけばいいというわけではないということ、校長、市、教員の考えを取り入れなくてはいけない。(学生・女性)

スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの協働の話が聞けたこと、それぞれの専門性を生かして、問題解決出来るということ。(ケースの解決方法が聞け、良かった)(教員・女性)

他職種間での連携の中で言われていて、こんなに実際に出来ている連携を聞くことができて、すごく良かったです。
それぞれの職種の特色がお互いを支え合って活動出来ている様子がすごく伝わってきました。また、研究会全体として、私自身が想像している以上に多くの人が 来られていて、スクールソーシャルワーカー、またスクールカウンセラーとの連携に関して、多くの人が注目していて、そして、この人たちがきっかけとなって 「動き始めている」んだと思えました。(学生・女性)

スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーがどのような形で協働をしているのか知ることができ、良かったと思います。様々な分野の方たちのお話が聞け、良い機会でした。(学生・女性)

色々な立場の方の意見や思いをきくことができて良かった。(学生からの意見がとても新鮮だった)(SSW・女性)

大変勉強になりました。各地域や各ワーカー、カウンセラーによってもスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの関わり方や援助の方法も違うのだと感じました。(NPO職員・女性)

様々な職種と職歴の方がいたので、リアルな意見を聞けたこと。心理の視点を学べたこと。(学生・男性)

今まで仕事上、必要に迫られてスクールソーシャルワーカーと関わることがあったが、配置の趣旨やスクールカウンセラーとの協働・連携について詳しく知ることができました。(コミュニティーワーカー・男性)

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第7回(平成22年3月16日)『ブラジルからの移民の子供たちと日本の教育』
(共催:共同研究プロジェクト「グローバル移動と文化変容」)
講師 小貫大輔氏(東海大学)
第8回(平成22年3月28日)
『暴力行為による学校崩壊に、SSWに何ができるのか?』

(共催:学校ソーシャルワーク学会関西研修会)

午前の部:発表者 門田光司氏(福岡県立大学)
鈴木庸裕(福島大学)
午後の部:報告者 辻本尚美氏(スクールソーシャルワーカー)
教育関係者 山本博章氏(堺市教育委員会)
コーディネーター 山野則子氏(大阪府立大学)

内容

午前の部:『韓国のスクールソーシャルワーカー事情』

・韓国の「学校社会福祉士」の実践と養成について(門田氏)
・学校と地域福祉ー「社会福祉館」の取り組み(鈴木氏)

午後の部:『暴力行為による学校崩壊に、SSWに何ができるのか?』

参加者の声

韓国の社会福祉事業よくわかりました。日本では同和教育の取り組み、解放運動の取り組みとオーバーラップ します。社会福祉館は、日本の隣保館、障害者センターなどが同施設にあり、社会福祉の機能と地域をベースに取り組む拠点だと思います。御坊市などでもこう いう総合的施設、施策が必要だと思いました。堺市の事例ありとうございました。ドラマチックな展開、ひきこまれました。(SSWr・男性)

初めて学会に参加させていただきましたが、やはり、大阪ではいろんなことが学べるし、多くの情報が入って くるなと思いました。一人ひとりの内容がとてもわかりやすくて、とても良かったです。これからも、できる限り参加していきたいと思いました。後半は2人の お話もとてもわかりやすくて面白い内容になっていたので、興味深く聞くことができました。(卒業生・男性)

市の教育委員会の理解のもとに、SSWの活躍があるのだなあと改めて痛感し、今日のお話が聞けて本当に良かったです。SSWの具体的な動きもよくわかり、これからの希望が生まれました。ありがとうございました。(元教員・女性)

活用効果の広報の必要性を強く感じました。岡山県は平成21年度よりSSW活用事業が始まりましたが、そ の成果を総合教育センター等で実施される生徒指導担当者や管理職に向けた研修講座などで伝えていくことが大切だと思いました。初任者研修を活かすことも将 来性(連携という意味で)という点では必要だろうと思います。(指導主事・男性)

かなり具体的にSSWの仕事や成果が理解できました。SSWについて教委内の認知の次段階として、活用していない学校での認知が必要だと感じましたので、次は学校関係、あるいは福祉等の関係機関の参加が増えることを期待します。(家庭児童相談室相談員・女性)

シンポジストのお2人がお人柄そのままに誠実に前向きに、お話し下さってストレートに伝わった。フロアからもポイントを突いた質問が次々出て得るものが多かった。(SSWr・女性)

シンポジストが2人だったので、会場からいろいろな意見が出て、議論が深まった。(SSWr・女性)

非行事例への取り組み報告、研究会の進行も大変素晴らしかったと思います。SSWが取り組んだ活動や事例の詳細がわからなくても、活き活きと伝わってきました。たくさん共感しました。市教委の担当者の動きも大変わかりました。(SSWr・女性)

SSSWrとして組織の中で働くことは大切ですが、教育委員会が困っているところに「子どもが困っているところに」主体的にワーカーが関わっていくことも大切かなと思いました。今後、SSWrがより認知され、活動の幅が広がることが必要なのかもしれません。(学生・女性)

学校でできることの限界がある一方で、まだまだやれることがあるように感じました。SSWのフットワーク の重要性については、私どもも認識していますが、市町への支援となると「学校と市町教委」という枠の中でまずやってもらうということを前提に考えがちで、 どんなふうに動くのが良いのかと考えてきました。しかし、あまり気にしなくてもよいのか・・・・とも個人的には思えてきました。非行事例にSSWが関わる という方向性は私ども同様、試行錯誤しています。(教委・男性)

ただ発表して頂くのを聞くだけではなく、会場とのやり取りがあることで、話の内容が深まったのがとても良かったと思います。(SSWr・女性)

自分の周り(市)では、SSWの名前も知らない人たちばかりなのですが、他県、他市でもたくさん取り組んでおられるのだと感激しました。(元教員・女性)

今後、聞いてみたい内容は「発達障がいの子ども達への支援の在り方や教職員の対応の在り方」について聞い てみたいと思っています。もう一つは、私はSSWの養成課程を終えて来て、これからの日本のSSWの養成の在り方がどう変わっていくのかも聞いてみたいと 思っています。(卒業生・男性)

特別支援のいる子どもとの同一の教室での学級運営について。→教員との信頼関係がつくれず、学級崩壊を作り出している例。学習がわからない中での落ちこぼされていく子どもたちの心の荒れによる教室の荒れ・貧困からの荒れ。(社会福祉士・女性)

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※2010年度【子育て教育系キャリア・コラボ力養成GP】に発展しました