世界のスクールソーシャルワーク

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3.カナダにおけるスクールソーシャルワーク

歴史的テーマと現在の挑戦

背景

 1800年代後半に、カナダでは劇的に子ども役割や責任を変化させる産業革命が起こりました。19世紀終盤の科学技術の進歩によって、体力と高度な技術 が必要とされる多くの仕事が、反復的な仕事に取って変えられ、子どもの労働が増加しました。これらの経緯から、カナダでは1871年に義務教育法を制定 し、子どもの就学を確保しようとしました。

開始時期

 1871年の義務教育法の制定により、オンタリオの教育委員会は、子どもの就学支援のために、出席カウンセラー(Attendance Officer)を雇用したことが、始まりとされています。「スクールソーシャルワーカー」という名称は、1945年以降に使用されるようになり、 1960年代から1970年代にかけていくつかの教育委員会の部署にソーシャルワーカーの活動する部門が登場しました。

役割

 カナダにおけるスクールソーシャルワークは、州によって大きく活動形態も異なるが、主にコンサルテーション、調整、そして個人・家族・グループへのカウ ンセリングがスクールソーシャルワーカーの主な役割となっています。少なくとも、オンタリオとケベック州においては、スクールソーシャルワークに関するガ イドラインが作成され、それに基づいた活動が行われています。

参考資料

Hurl,L.(1988).Restricting child factory labour in late nineteenth century Ontario.Labour/Le Travail,21,82-121.
Huxtable,M.,& Blyth,E.(Eds).(2002).School Social Work Worldwide.Washington DC:NASW Press.
日本学校ソーシャルワーク学会編(2008)『スクールソーシャルワーカー養成テキスト』中央法規

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