世界のスクールソーシャルワーク

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7.ドイツにおけるスクールソーシャルワーク

変革する社会における若者への援助

背景

 組織化された犯罪による違法な薬の利用が、ドイツの中でますます行われるようになり、中毒になりやすい薬物の使用が若者の中で広まりました。そのような 社会状況において、学校の教師だけでは、子どもの援助を行うことがますます困難となっていました。そのため、学校現場では子どもだけでなく、家族に対して も援助を行う専門職が求められるようになっていました。

開始時期

 スクールソーシャルワークの起源は、社会教育を専門とする人材が紹介された1970年にさかのぼります。現在では、社会教育とソーシャルワークという言 葉が混じりあい、スクールソーシャルワークとなったと言われています。実際に「スクールソーシャルワーク」と呼ばれるようになったのは、25年後の 1995年であり、多くの州や学校に配置されています。

役割

 スクールソーシャルワークは、以下の5つの目標に向けて活動を行っています。(1)学校における問題行動を予防すること、(2)子どもの社会能力を促進 すること、(3)機関間の連携を促進すること、(4)学校行政との連携によって、ソーシャルワーク介入法を決定すること、(5)子どもの親に利用可能な資 源を提供し、活用するように促進すること、です。このような目標が一般的に掲げられてはいるものの、スクールソーシャルワークの活用法は、地域や学校に よってそれぞれ異なっています。

参考資料

Huxtable,M.,& Blyth,E.(Eds).(2002).School Social Work Worldwide.Washington DC:NASW Press.

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