コラボレーション研究会

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2011.02.05 子ども・若者の貧困、何ができるのか ~貧困施策と学校施策のリンク~

2005年大阪府SSW発足と同時に大阪の貧困の実態、学校に福祉視点の必要性を訴えたときには、ピンときてもらえなかった「子どもの貧困」ですが、今では社会問題化され、いろいろな場面でテーマになっています。
つまり、子どもの貧困の実態は随分認知されてきました。
では、どうすればいいのか、どんな手だてがあるのかを、学校の視点、福祉:生活保護の視点から議論していきたいと思います。

●日時:
平成23年2月5日(土)13:00~17:00

●場所:
大阪府立大学 学術交流会館 多目的ホール

●基調講演:
青木 紀 氏(名寄市立大学・学長)

●パネラー:
櫛部 武俊 氏(釧路市福祉部生活福祉事務所生活支援主幹)
川口 厚之 氏(和歌山県湯浅町教育委員会指導主事) 西田 芳正 氏(大阪府立大学人間社会学部)
●コメンテーター:
青木 紀 氏

●コーディネーター:
山野 則子(大阪府立大学人間社会学部)

●共催:
学校におけるコラボレーション研究会
日本学校ソーシャルワーク学会関西地区研修会

●後援:
日本社会福祉士会
日本社会福祉士養成校協会
日本精神保健福祉士養成校協会
日本社会福祉教育学校連盟
日本学校ソーシャルワーク学会
日本子ども家庭福祉学会
大阪府教育委員会
堺市教育委員会

 

<参加者アンケート結果>※原文のまま

●学んだこと
・学校の授業では感じられない緊張感と、各先生の専門的なお話を聞くことが大きな経験となりました。
(社福・女性)

・貧困家庭の子どもへの進学支援をどのように行うとよいのか、具体的な方法を知ることができた。
(社福・女性)

・他の地域の取り組みを学ぶことができた。
(社福・女性)

・子どもの貧困は早いうちから把握して支援することの重要性を改めて思った。将来、取り組みたいと思った。
(社福・女性)

・仕事をする上で、コミュニケーション=つながりを大切にしていきたいと思いました。つながりがあると、人ってこんなに変われるのだと改めて思いました。
(社福・女性)

・SSWについて、実際にどういったことをして、できているのか、和歌山県湯浅町のことを聞いて知ることができた。
(社福・男性)

・家庭教育支援や次世代育成支援で塾の費用の支援を行うなど、その地域の問題やニーズに合わせて施策を作っていくことへの興味を感じることができました。
(社福・女性)

・自治体による行政の活動の違いや特色がよく分かって大変有意義でした。
(他大学生・男性)

・それぞれの自治体がチャレンジしている具体例がお聞きできて良かったです。
(小児科事務・女性)

・貧困の現実だけでなく、様々な形で、特に地域の中でとりくめることがあるということも学べてとてもよかったです。
(SSW・男性)

・自立支援プログラム(釧路/板橋区)の報告 役所仕事は未だに縦割りと未だに言われていますが、こうした取り組みが生活保護担当者だけでなく、家児相や母子相談又それらに該当しない子どもたちや市民にも広まればと感じました
(福祉事務所勤務・女性)

●感想
・地域での取り組みや日本の教員、貧困に対する考え方など、授業とはまた違った勉強をすることができ楽しかった。
(社福・女性)

・湯浅町、トライアングルの活動報告は特に興味深く聞かせていただきました。専門職者でない人が情報誌の配布をしながら、地域の人々との関わりを持てることは困難な状況にならないための予防になると思いました。
(社福・女性)

・学校・児童福祉について関心があるので、自治体での実際の取り組みについてお話が聞けたのはとても有意義でした。
(社福・女性)

・福祉と教育の連携の実践例がとても興味深かったです。うまくいくとこんな効果があるのだということを具体的に知ることができました。
(人科・女性)

・他の地域の取り組みを学ぶことができた。
(社福・女性)

・それぞれの市で、工夫されたプログラムが実行され、とても興味深かったです。特に、家庭支援員の存在は大きいのだなと思った。
(社福・女性)

・私はボランティアで、不登校、引きこもり、精神疾患を持った方をはじめ、障害者の支援もしていますが、もっと組織的に取り組み、本気で支援を考えなければならない。私ももっとステップアップして、色々な組織の色々な方と連携していきたいと思いました。
(就労促進相談員・女性)

・各地で、保護世帯の子どもの学習支援が行われていて、子ども自身が社会に飛び出す力をつけていくことが大切だと思った。一方で今日はあまりふれられていなかったが、就労機会の確保ということも必要だと思う。福祉・教育・労働の3分野の仕組みづくりが求められるのではないだろうか。
(福祉事務所・男性)

・不利が不利を呼ぶ状況、連鎖する貧困、そのような環境にいる子どもに対してもっとできることがあるというヒントをたくさんいただきました。連携・体制作り・情報提供等、明日からもしっかり取り組んでいきたいと活力もいただきました。
(ソーシャルワーカー・男性)

・やっぱり学校の中に社会福祉のことがわかっている人が要る(お金の不利益面)。日本には「社会の子ども」の概念が無い。教育委員会の指導力、ビジョンと現場の関係・連携の壁。
(元教員・女性)

・生活保護CWとしてできること、考えていかないといけないこと等学べました。ありがとうございました。
(CW・女性)

・とてもよかったです。ブラックボックスから出たSWがこれからどう社会変革するか楽しみです。
(SSW・女性)

●今後に向けて
・学力向上をすすめる上で、低辺層をいかにかさ上げするのかが大切である。それが公教育の責務であることを再認識しました。
(教員・男性)本学校ソーシャルワーク学会

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