コラボレーション研究会

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2011.07.24 新しい子育て教育分野への招待 … 自分づくり、つながり、ささえあい ~地域から世界への展開~

これまで、私たちは福祉社会や教育文化の創造において社会の先端で貢献をしてきました。これからもその真価を発揮するために、私たちは次の様な大学教育を大切にしたいと考えています。
それは、社会における問題解決の当事者となり得る知と経験を、学問を通して学ぶということです。これを通して自分をつくり、人と人、人と社会とのつながりをつくり、そしてささえあう社会を共に創る人になってみませんか。
必ず地域社会や世界であなたを待っている人がいます。あなたの姿から学ぶ人がたくさんいるはずです。今から現学生とともに考えませんか。高校生・関係者のみなさま、是非参加ください。
大阪府立大学(なかもずキャンパス)で会いましょう。

日時:2011年 7月 24日(日) 14 : 00 ~17 : 00
会場:大阪府立大学 なかもずキャンパス A5 棟 中講義室(定員 150 名)

プログラム
あいさつ&基調講演
「人とつながり、ささえる喜び」  吉田 敦彦

リレートーク
「子どもの問題とアプローち」   山野 則子
「貧困・格差問題と教育」     西田 芳正
「生たまごっち」         東 優子
「世界とつながる中で自分をつくる」伊井直比呂

ワークショップ
グループファシリテーター  人間社会学部学生
コーディネータ          山中 京子

具体的内容はこちら
http://opu-collabo.com/admin/document/2011_07_24.pdf

 

※共催:学校におけるコラボレーション研究会

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シンポジウム概要

◆基調講演
「人とつながり、ささえる喜び」:吉田敦彦先生

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「人とつながり、ささえる喜び」吉田敦彦先生

◆リレートーク
「子どもの問題とアプローチ」   山野 則子先生
「貧困・格差問題と教育」     西田 芳正先生
「生たまごっち」         東 優子先生
「世界とつながる中で自分をつくる」伊井直比呂先生

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「貧困・格差問題と教育」西田芳正先生

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ドキュメンタリー映像を使ってお話してくれました

◆ワークショップ
高校生対象ワークショップ

場 所:大阪府立大学なかもずキャンパス(A5棟 102、103教室)
日 時:2011年7月24日 15:45~17:00
参加者:7人×5グループ
コーディネーター:山中京子先生
ファシリテーター:府大学部生・院生

…プログラム
参加した高校生にリレートークより、気になるテーマを選択してもらいグループに分かれ、ワークシートに従ってグループワークを進めました。各グループにはファシリテーター1名と補助2名程度(いずれも府大学部生・院生)をつけて、3ステップ構成のワークを実施しました。
まず、ステップ1ではテーマの問題点を探るため個々に意見出しをしてもらい、その後のステップ2で他者の考えを聞きながらみんなで考えを深めていく。そして最後のステップ3で、これまでの話し合いと自分の経験を踏まえて問題に対するアプローチをグループで探っていき、報告者を立てて全グループの前で報告を行う流れとなりました。

…当日の様子
テーマ別に分かれたグループは合計5つになり、それぞれに2~7人程度の高校生が入った。興味のあるテーマを選んだこともあって序盤から活発に発言し合うグループもあり、最終的にはどのグループも整理された報告をしてくれました。ファシリテーターの進行も話し合いを助け、短時間ながらも5つのチームが出来上がっていく様子が見えたので、グループワークはとても盛り上がりました。

…ファシリテーターから
・ワークショップ時のグループの雰囲気
最初、参加者達は少し緊張した面持ちでしたが、アイスブレイキングが終わった後、各自が発言するに連れてどんどんと緊張がほぐれていきました。最後までファシリテーターが声をかけないと発言しない参加者もいましたが、それでもきちんと自分の意見を述べ、他の参加者達もその発言に耳を傾けていました。自分とは異なる意見・視点を知る中で、グループ全体が真剣に深く議論に参加できたと思います。(院生・三輪さん)

開始当初は、高校生のみなさんは緊張した面持ちでしだが、議論の展開とともにテーマにのめりこみ、メモもそれぞれが自分で考えてとられていました。全体的には、ワークショップは和やかに進んでいたと思います。人の意見を聞く際、温かく、人の意見を尊重するという態度が、随所で見られました。(院生・森戸さん)

ワークショップの参加者同士、初対面ということもあり、始めは少し緊張した様子でした。自己紹介以降、アイスブレイクの効果もあって雰囲気が和らぎ、ファシリテーターからの投げかけに対して積極的に答えてくれる参加者が出てきました。途中からはファシリテーターと参加者間だけでなく、参加者同士でも意見交換のできる雰囲気になりました。(学部生・脇塚さん)

高校生の男の子2人、大学生は私をいれて4人だったため、やや高校生2人が緊張しているように見えました。打ち解けるためにも、もう少し時間があれば、ゆっくりと話を聞けたと思いました。私たちのグループは大学生が話題を投げかけ、高校生がそれに答えるというような雰囲気だった。貧困、ホームレスのテーマで、身近に例がなかったために悩みながらも真剣にみんな考えてくれました。(学部生・奥かおりさん)

私がファシリテーターを務めたグループは、大学生2名と高校生6名でした。最初は皆周りの様子を見ながら遠慮がちにしていましたが、すぐに緊張はほぐれたようで、積極的に意見交換をしてくれました。自分の意見をのべながら、他の人の意見もしっかり聞き、否定や非難もすることもなく和やかな雰囲気でグループワークを行うことができました。(学部生・下村さん)

・ワークショップをしてみての感想や学び
参加者の皆さんが自分の中にある深い考察と意見を発掘して行く姿を見られたことが今回一番の成果でした。少しでもそのお手伝いが出来たのであれば何よりだと思います。私自身の学びとしては、様々な意見を聞きだし、深め、皆が納得する形でまとめるという役目の重さと難しさを今回改めて痛感する事となりました。次にこのような機会を与えられた時には、もう少し参加者の力になれるように頑張りたいと思っています。(院生・三輪さん)

私自身、ファシリテーターとしての反省点は多く次回に生かしたいところですが、現場での実践を志す人にとって効果的な機会だと感じました。そして、高校生みなさんが懸命に考えながらも、楽しそうにされていたことがよかったと思います。(院生・森戸さん)

ファシリテーターの立場に立つことは私自身初めてのことでしたし、社会福祉分野について特別知識が深いわけではないため、最初は戸惑いました。ただ、知識有りきの議論ではなく、それぞれの自身の体験を通じた議論へと持っていったことが逆に結果的にはよかったのか、高校生も含めた参加者の方々が活発に発言してくれました。(学部生・脇塚さん)

私たちにとっては、よく授業で取り上げられるテーマであっても、高校生は考えたこともなかったということがよくあります。発言するのが恥ずかしいのか言葉にするのが難しいのか見極められなかった。それぞれの疑問点を引き出すこともなかなか難しく、ファシリテーターとして十分だったとは言えないが、私にとっても有意義な時間でありました。一緒に考えることで、改めて学ぶことが多かったです。高校生が知らなかったことをいっぱい知れたと言ってくれて、やってよかったのだと思いました。(学部生・奥かおりさん)

私は、今回はじめてファシリテーターを経験しました。私が話の方向を定めてしまわないように、できるだけ皆が出してくれる意見を自然につなげていけるようにと思っていました。出してくれた意見に対し、うまくコメントしたり返答したりすることが難しかったです。参加者の柔軟な発想や素直な意見に刺激を受けることもでき、とても良い経験となりました。(学部生・下村さん)

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発表を傾聴するみなさん

 

<参加者の声>

『人と人のつながりは大きな力になると思った。』(高校生)
『自分の意見を持つことの大切さを学びました。』(高校生)
『他者とかかわり、今まで普通に見過ごしてきた問題の大きなこと。また、その解決方法を考える大切さを学びました。』(高校生)
『他の学校の人の意見や大学の先生の話しが聞けて良かったです。』(高校生)
『自分の将来の決まっていない中、いろいろな仕事や考え方があることを知りました。自分の将来を選択できるということに、あらためて喜びを感じました。』(高校生)
『今まで、こういった企画に参加したことがなかったので、ワークショップというものがとても新鮮でした。いろんな考え方が聞けてとてもよかったです。』(高校生)
『とても楽しかった。』(高校生)

『つながりの大切さを改めて思いました。教育・福祉・心理のつながりがなんとなく頭の中にイメージが広がってきています。』(大学生)
『授業で実際に学んだことの振り返り、高校生との交流を通して色々な考え方を知ることができた。』(大学生)

『今回の4つのリレートークのそれぞれが現在の学校現場と非常に密接し、関連しています。これからの教育をめざす学生がこのような学びをしていくことに大きな期待を感じました。また学校現場ともコラボして頂ければと思いました。』(高校教員)
『具体的な授業、先生方の講義を体験でき、雰囲気を体験できました。』(高校教員)