院生・修了生の声
環境システム学分野
– 院生・修了生の声
私たちのエピソードをご紹介します!!
杉本真莉 さん
環境システム学分野 博士前期課程 環境学コース
(2016年度修了)
Q:大学院に進学しようとしたきっかけは何ですか?
学部の4年間は自身の専門領域に加え、他分野の学問領域にも踏み込みながら、学際的であることを重視していました。その上で、「都市計画、まちづくり」に関する専門性を更に高めることで、複合的な視点と専門的な視点、この両輪を得たいと思いたち、大学院に進学しました。
Q:大学院でどのようなことを学びましたか?
大学院での研究としては、本研究科が掲げる“学問分野の横断”に乗っ取り、自然環境・社会環境・経済環境の3つの環境の観点から、農業を主軸とする空間・地域の活性化について扱いました。特に、これらの活性化方策の持続可能性についても考察を進め、フィールドワークを実施するなど、より実学的な側面を重視しました。そのため、研究を進めるにあたっては、事象に対する多角的なアプローチが求められましたが、関連する多様な研究領域について学び、学外の研究協力者との関わりが増える中で、高い専門知識はもちろんのこと、自身で課題を見つけ検証する問題解決能力や、俯瞰的に物事を捉える複眼的思考力、そして他者とのコミュニケーションの中で合意形成を図り、最適解を導き出す能力などを得ることが出来たと感じています。
Q:ご研究成果をどのようにお仕事に生かしておられますか?
現在は総合建設コンサルタントに就職し、技術者として各種のインフラ整備における計画の業務に携わっています。計画策定段階では事業主だけでなく、協力会社や地域住民など立場の異なる関係機関を交えて合意形成を図る場面も多いため、上記のような能力は、日々の業務においても非常に役立っていると痛感しています。
私が大学院での学びから得た各種の能力は、社会人となった現在も私を助け、成長させる大きな財産となっています。今後はさらに、知識と経験、幅広い技術を身に付けるとともに、大学院での学びを通して強化した“人間力”を活かし、未来の持続可能な社会を築いていく技術者になりたいと思います。
大西紗瑛さん
環境システム学分野 博士前期課程 認知行動論コース
(2020年度入学)
Q:大学院に進学したきっかけは?
大学4年生の卒業研究で、ゼミの先生が、学会発表や論文の執筆をすすめてくれたことが一番の理由です。大学院に進学すれば、なにか新しいことに挑戦できるのではないか、自分の知らない世界を見られるのではないかと思い、進学しました。実際に入学してからは、海外の研究者と交流したり、自分の研究が学会の雑誌に載ったりと、貴重な経験を積むことができています。
Q:修士論文のテーマは?
モノの意味を理解するときには、脳だけでなく、身体の各部位も重要だという、身体と意味の関係性を研究しています。たとえば消しゴムは手で持って字を消すためのものです。その消しゴムのことを頭に思い浮かべるときに、手がどこかに結びつけられて動けない体勢になっていると、手が自由なときよりも脳の働きが抑制されます。まるで、手で消しゴムを持つことができなくなったことで、その人にとっての消しゴムの意味が弱くなってしまったような反応です。このように、物が持っている意味を、人は頭と体で理解しているということを実験で示しました。
Q:大学院修了後の進路は?
自動車メーカーで技術開発をします。自動車を開発するときには、運転中に人がどこを見て、どこに注意を払っているか、ボタンはどのような位置が操作しやすいかというような、人の行動を知ることが必要です。そのときに、大学院で培った心理実験の組み方や、装置の使い方を活かすことができ、人がエラーを起こさないようなシステムになっているか、安全性が担保されているかなどを実験で検討します。